やさしくふれると世界は変わる~「こころにやさしいタッチケア」とは。
「触れること」が苦手だった私が、タッチケアを学んだ理由。
NPO法人タッチケア支援センター「こころにやさしいタッチケア講座」のファシリテーター資格試験に合格しました~!
いやー、ちょっと感慨深いです。
というのも、元々私は「触れること」とか「触れられること」が苦手で、そういうものにまったく興味が無かったし、
どちらかと言うと「自分には関係も必要も無いもの」として避けて来たからです。
これまで様々な講座やセッションを受けて来ましたが、その中にも「自分に優しく触れてみましょう」「自分を抱きしめてみましょう」とか、そういうワークがありました。
「気が進まないなー」と思いつつ渋々やってみるのですが、やっぱり特に気持ち良さも無いし安心も感じない。
嫌悪感までは無いものの、自分に触れても、
うん、触れてますね。
で、何か??
という感じ(;’∀’)
そんな感じだったので、私の癒しのプロセスはもっぱら「心の中で何が起きているか、心の深層を見て行くこと」に関心が向けられていました。
「身体」の大切さや、心と身体が繋がっていることは理解していたので、ボディワークを受けたり、トラウマ解放のエクササイズに取り組んだりもしましたが、
それは「改善」が目的であって、ただリラックスするとか安心するとか、そんなものは求めてもいなかったのでした。
そんな私が、なぜタッチケア講座を受講し、そしてファシリテーター資格まで取得したのか。
それは、ある日、自分で自分に対してセラピーをしていた時に(こういうセルフワークは日々やってます^^)、
ふと、自分のお腹と胸に触れたくなって、触れてみたことがありました。(単に触れるというよりも、ぎゅっと圧をかけて手を身体に密着させたい感じでしたので、そうしました。)
すると身体で、不思議な心地良さ、安心感を感じたのです。
それはまるで、誰かにぎゅっと抱きしめてもらっているかのような感覚でした。
その時に「ああ、触れることって、もしかしたら、人間にとって根源的なもの…すごく大切で、必要なものなのかもしれない。」と感じたのでした。
そこから「触れる」ことに興味が湧き、知人から教えていただいて出会ったのが、NPO法人タッチケア支援センター(代表:中川れい子さん)の「こころにやさしいタッチケア講座」でした。
タッチケアは、「治療」とか「何かを改善する」ことが目的ではありません。
けれども、タッチケアの価値や意義は、人間にとってものすごく大きいと、私は感じています。
タッチケアの価値や意義とは。
治療や何かの改善ではないのに、
価値や意義が大きいってどういうことかというと…
タッチケアにも、リラクセーションや自律神経系の調整などの目的や「効果」はあります。
(実際にそれらの科学的なエビデンスもあります。)
でもそれに留まらず、
目的や理屈を超えて、
人間にとっての根源的な、大切なところに働きかけるものではないかと思っています。
「触れること」「触れられること」は、
その人の存在そのものに響くもの。
人間にとって根本的に必要で大切なもの。
人間が根源的に求めているもの。
そういったものだと思います。
また、人に触れること・触れてもらうことは、
お互いの存在が共鳴すること。
存在としてのコミュニケーション。
深いところで繋がり合うこと。
大袈裟だと思われるかもしれませんが、これが今の私の実感です。
「こころにやさしいタッチケア講座」のテキストにはこんな詩があります。
やさしくふれると、世界は変わる。
わたしにふれる いのちにふれる
自然にふれる 世界にふれる
タッチケアは、いのちのぬくもりと
今・ここで、共に在ることを伝え
こころとからだを癒し、
つながりを再生します。
(出展:こころにやさしいタッチケア ワークブック入門編)
本当にそうだなあと思うのです^^
「触れること」「触れられること」が、どれだけ人間にとっての「滋養」なのか。
けれども私も、タッチケアを学ぶにあたって、最初からこんな風に感じていたわけではありません。
(何しろ「で、何か??」状態だったので(^^;))
タッチケアについて学び、実践していく体験の中で、これらを実感して来ました。
講座の中では、受講生同士でのタッチの実践ワークが沢山あるのですが、最初の頃はやはり触れられることに抵抗もありました。
お互いの背中に触れあうワークの時は、後ろから相手の手が近づいて来た感じを感じた瞬間に「自分を閉じる」感覚になったことに気付いたこともありました。(背中も本当に敏感です。)
そんな状態から始まって、その後、タッチの練習やセルフタッチングで「触れる」体験を重ねる中で、
先ほどお伝えしたような「触れること・触れられることの価値と意義」を感じていったのでした。
ファシリテーター講座の最終日のこと。
ワークで、先生が私の背中に触れる機会がありました。
触れてもらっている時に、不思議な感覚を感じました。
優しく「大切な存在」として触れてもらっているような感覚。
そしてそれを感じた時に、理屈ではなく、
自分の深いところで「あなたは大切な存在だよ」というメッセージを受け取ったような感覚がありました。
ああ、これか…!!と思いました。
「こころにやさしいタッチケア講座」の中で、
大切な存在として触れること。
そのことによって、触れられた人が、自分を大切な存在なのだと感じられることがある。
と学び、「うんうん、そうだろうなあ」と思いましたが、
この時まで、実体験は無かったのでした。
私たちは、こういった感覚・・・・
「大切な存在」として接してもらう感覚や、
ありのままの自分を認め尊重してもらう感覚を、
残念ながらあまり感じることができずに生きて来ています。
苦しみを抱えている人の場合は、あまり感じられなかったというよりも、
ほとんど感じられて来なかった可能性も高いです。
こういった「感覚」を感じることは、
存在としての癒しにも繋がって行くように、私は感じます。
講座の中では他にも、相手と「いまここ」で触れ合い、繋がり合う感覚や、深いリラクセーションなど、色々な感覚を感じることができました。
こういった感覚を実際に経験できたのは、私にとってギフトだったと思います。
こうした経験を経て、「タッチケアを多くの方に知っていただけたら」と思うようになりました。
今の時代、「触れること」とその機会は十分にあるとは言えません。触れること・触れられることに抵抗や不安を感じる人は多いと思います。
そして、コロナ禍でその機会はさらに減少しています。
けれども、「触れること」「触れられること」が、
どれだけ人間にとっての「滋養」なのか・・・
それを知って、そして何よりも、実際に感じていただけたらと願っています。
来年以降になるかもしれませんが、タッチケア講座も開催して行きたいと考えています。
開催はこちらのブログでお知らせしますので、ご興味のある方は読者登録をしていただけたらと思います^^
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▼実際に、自分に触れる「セルフタッチング」を体験してみたい方は、こちらに誘導の音声・動画があります。
ぜひご自身で「触れる」ことの温もりを体験してみてください^^