心理セラピーやトラウマ療法は「辛くて苦しい」??
さてさて。
ここ最近のセッションで何度も、クライアントさんから「面白い!」「楽しい!」という言葉をお聞きします。
ちょっと意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね^^
心理セラピーやトラウマ療法というと、
どうしても「辛い」とか「苦しい」というイメージがあるかもしれません。
確かにそういう部分はあります。
けれども、そればかりじゃないよ!ということをお伝えしたいなと思います。
セッションの場には、楽しさや興味深いこと、そして感動も沢山あるんです。
クライアントさんの中には、これまで様々な癒しに取り組んで来られた方が沢山いらっしゃいます。
そういう方が当方のセッションで、「心」だけではなく、自律神経や身体といった視点からご自分の状態を見て、そこで起こる癒しを体験されると、
ほとんどの方がびっくりして「面白い!」「すごいですね!」と言ってくださいます。
そして「今までこういうアプローチを知らなかった…」と。
はい、以前の私も知りませんでした😂 笑
癒しのプロセスは、本当に興味深くて面白い。
- 心やトラウマの仕組み、自律神経の仕組みを理解して、それに基づいて自分の状態を見て行くこと。
- 身体や神経の状態に働きかけて、身体がちゃんと落ち着いたり安心したりしてくれるのを感じること。
- 顕在意識レベルではなく、無意識層(潜在意識)の「真の思いや気持ち」に出会うこと。
- トラウマ反応を身体の観点から扱い、癒しが起こるのを体験すること。
これ、本当に興味深く面白いことなんです^^
(これはYouTube「ちえなおちゃんねる」でも、何度もお伝えしていますが。)
もちろん「面白い」「楽しい」とは感じられない状態の方もいらっしゃいます。
(これまた、私もそうでした。)
でもそれも、その方にとって大切なプロセスでもあります。
けれどもやっぱり、
自分に心や身体で起きている「本当のこと」に出会い、深く理解して、
そして、ちゃんと癒しに必要な要素を届けてあげること。
その中で自然に癒しが「起きてくる」こと。
それは、とても興味深く面白いこと、
そして、人間の、いのちの素晴らしさや神秘、愛に触れることだと私は思っています。
「自分の内から起こる癒し」「体験で理解すること」のパワー
私がセッションで大切にしていることはいくつかありますが、
その中でも、もっとも大切にしているのが、
その方の内側にある「答え」「本当の気持ち・思い」や、「本来の力」「本質」に、
クライアントさんご自身に気付いてもらうこと。触れてもらうこと。
「その方の中にある癒しの力」に触れるサポートをすること。
これまた何度もお伝えしていますが、
癒しは「体験」です。
特にトラウマが絡む状態については、
「頭だけの理解」や「気づき」だけで癒しが起こることは、
ゼロだとは言いませんが、稀だと思います。
そして、癒しの「体験」は、
一度ではなく何度も繰り返すことで「深い理解」や「智慧」になって行きます。
深い理解に基づいた、思いやりのある優しい視点が生まれてくる。
ここで、あるクライアントさんの話をご紹介したいと思います。
仮に「Aさん」とさせていただきます。
(Aさんのご承諾を得てご紹介させていただいています。ありがとうございます!)
Aさんは幼少期の様々な逆境的な体験による、いわゆる「発達性トラウマ」で苦しんで来られた方です。
継続してセッションを受けてくださったAさんですが、
セッションを受け始めた時は、
どのような教えを聞いても腑に落ちない、芯を喰わないばかりで、泣きたかったです。
そのように感じる自分に怒りを覚え、心底がっかりし、絶望して投げ出していたところでした。
このような状態だったとのこと。
そこから継続してセッションを受けてくださったAさんが、先日のセッションでこんな話をしてくださいました。
最近、何もしたくなくて、動けず、昼も夜も眠っていることが多い。
数年に一度そういう状態になるのだが、以前は罪悪感に苛まれて、自分を「だらしない」「できそこない」とさらに虐めていた。
けれども今回は、あまり自分を責める気持ちにならない。
何もしたくない、動けない…
そういう状態になるのは、何かは分からないけれども、でも、何かの理由があるからだと思える。
だから、自分を虐めたくないと思うし、前と違って自分を責める気持ちが出てこない。
何もしたくない、動けない…
でも、そこには何らかの理由があるはず。
だから自分を虐めたくないと思う。
Aさんは最初から、こういう理解を持たれていたわけではありません。
もしかすると「頭では分かっている」という状態だったかもしれません。
けれども、ご自身の体験としてそれを理解していたわけではなかった。
Aさんは癒しのプロセスの中で、ご自分の心や身体で起きていることに触れて、
自分が「ダメだ」と思うような自分の反応にも、そうなるだけの背景・理由があるということ。
自分が嫌っていた部分が、実は自分を守っていたこと。
それを、頭での理解だけではなく、実際にご自身で何度も体験されていきました。
そして、それは自然と、ご自分への深い理解と優しい眼差しになって行きました。
自分への優しい視点が「自然に生まれる」
セッションでは、トラウマの仕組みや心の仕組み、自律神経の仕組みについて知識・理論としてもお伝えします。(その方に合わせて必要な内容の説明を行います。)
それによって、自分のことを「人間の心や身体の仕組み・システム」から見るという新しい視点を手に入れて、
さらにセラピーで、実際に「体験」を通して理解して行くことが起こります。
それによって、自分のネガティブな状態や反応について、
これまでのように
「ダメなもの」
「自分にとって都合が悪いもの」
「何とか変えなければいけないもの」として見るのではなく、
深い理解に基づいた、労りや思いやりのある優しい視点から見られるようになっていきます。
この、自分への優しい視点が「自然に生まれる」というのが大切なポイントだと思います。
無理に頭でそう思おうとするのではなく、
「これが癒しに必要なことだから」と、努力としてそうしようとするのでもなく。
プロセスの中で、自然にそれが生まれて育まれて行くということ。
それが、本質的な癒しや変容に繋がっていくと思うのです。
トラウマを抱えている人の多くが、
トラウマやトラウマ反応そのものの苦しみに加えて、
「ダメな自分」を厳しく、冷たくジャッジする…そういう苦しみも抱えていらっしゃいます。
そうやって生きて来た人の中に、
自分自身への優しい、あたたかい視点や理解が生まれること。
これはトラウマの癒しにおいて、とても大切なことでもあります。
こうした労りや思いやりのある優しい眼差しを自分に向けてあげることができた時に、癒しは自然に起こってきます。
苦痛に顔をゆがめて彷徨った人生が、ここでやっと終わったと安堵しています。
Aさんは先日、いったんセッションを卒業されました。
Aさんのセッションの内容をブログでシェアさせていただくことについてご了解をいただいた時のAさんのメッセージをご紹介したいと思います。
大変な人生を歩んで来られ、そしてここまでご自身を癒されたAさんに心からの敬意を表します。
一年半に亘りお世話になりましてありがとうございました。
苦痛に顔をゆがめて彷徨った人生が、ここでやっと終わったと安堵しています。
どのような教えを聞いても腑に落ちない、芯を喰わないばかりで、泣きたかったです。
そのように感じる自分に怒りを覚え、心底がっかりし、絶望して投げ出していたところでした。
なおこさんとのご縁、とても幸運でした。
お陰で大切な自分のことを見直すことができそうです。
ポリヴェーガル理論によって、ようやく人生50年目にして初めて自分のことが説明され、
どこにも居場所がなかった、居た堪れなかった思いが止まったんです。
今思い返してもジーンとくる。。
どんどん書いてください。なおこさん。
世の中の陽の当たらないところにいて、到底生きられないような人生を生きている。
そういう人たちに助けが届きますように。
その人を真に助け、支えてくれるものを育む。
ここまでお伝えしたことは、自分のネガティブな反応や状態について、
単に知識として学んだり、他人から分析やアドバイスを受けたりしただけでは辿り着かない領域だと私は思っています。
これがまさに、私が「クライアントさん自身に気付いてもらうこと、触れてもらうこと」…
つまり「自身の体験としての癒し」を大切にしている理由です。
「体験」を通してしか、得られないもの。
それは、人生を通して、その人を助ける「ほんとうの力」になると思うのです。
人生には様々なことが起こり得ます。
起きて欲しく無いようなことが起こることだってある。
でもそういう時に、
その人を真に助け、支えてくれるもの。
それを、内側に育んで行くこと。
私は、体験的なトラウマの癒しって、
単なるトラウマそのものの癒しだけでなく、
そういう「内なる土台」「自分のホーム(戻る場所)」を育んでくれるものでもあると思っています。
また、自分の「体験」を通した理解が深まっていくと、
自分のだけではなく他の人のことも、この視点で見られるようになっていきます。
「人の心の仕組み」というものが、自分の体験を通して分かるようになるからです。
これは「智慧」と言えるものではないかと思います。
トラウマの癒しって、自分の苦しみや見たくない部分を見たりという、大変なこともあります。
けれども、それだけではない恩恵やギフトがある。
そして何より、自分を深く理解して行くってやっぱり面白い!
私はそれをお伝えしたいです^^
セッションを受けるって、なかなかハードルの高いことかもしれません。
もし、ご自身の癒しに取り組んでみたいというお気持ちがある方の参考になれば幸いです。












