「自己肯定感・自己愛を高めることが大切だ」と言うけれど・・・
ずっと生きづらさを感じてきた方は、
「自己肯定感・自己愛を高めることが大切だ」
ということは、既にご存じの方が多いのではないでしょうか。
ここでは、「自己肯定感」と「自己愛」を、ほぼ同じ意味で使っています。
じゃあ、「自己肯定感」とはどういうことでしょうか?
自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉です。
出典 実用日本語表現辞典
簡単に言えば、「自分自身を肯定できること」ですよね
(そのまんまですが)
それを高めること、自分を肯定することが大切だと分かっても、
実際にどうすればいいの???
そう思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
というか、私がそうでした(;’∀’)
「ダメな自分を、どうにか良い自分に変えたい」という気持ち。
私は、30歳を超えて欝状態になりました。
何とか回復したくて心理学の本を読み、診療内科で1年以上に渡るカウンセリングを受け、最終的に出た結論は
「自分自身を愛すること」
でした。
けれども、その当時の私は、自分のことを
「こんなに狡くて身勝手で酷い人間は居ない」と、そう本気で思っていたため、
「自分を愛する」なんて、絶対に無理なことでした。
じゃあ、それができない私は、ずっと死ぬまで苦しいままなのか・・・。
そんな風に思ったことを良く覚えています。
でも、苦しいから何とかしたい、どうにか楽になりたいわけです。
その後、瞑想やヒーリングに取り組み始めたのですが、
その根本にあった動機は、
「ダメな自分を、どうにか良い自分に変えたい」ということでした。
「良い自分」になれば、自分を許せる。受け容れられる。楽になれる。
だから、何とか変わりたい。
自分でOKって思えるに人間になりたい。
「ダメな自分」を克服して「OKな自分」になれば、楽になれる。
多くの方が、当然のことのようにそう思っていらっしゃるかもしれません。
たとえば、、、
・小さいことでイライラしちゃう
⇒もっと心の広い人にならなきゃ(なりたい)
・人が怖くて萎縮してしまう
⇒人と気軽に仲良くできる人にならなきゃ(なりたい)
・不安が強くて行動できない
⇒自信のある人にならなきゃ(なりたい)
そして、そのために頑張る。
でも、「ダメな自分を変える・克服する」って、難しくないですか??
私には、とっても難しかったです
それって、今の自分を否定している状態です。
(「今の自分がダメだから⇒良い自分になろうとする」)
しかも、その否定は、ものすんごい強烈だったりします。
心の仕組みとして、
「そうであるもの」を否定するほどに、抵抗するほどに、
苦しみは大きくなります。
「このままでいいわけがない!」と言っている自分の中の「声」に気付く。
「自己肯定感」って、最初にお伝えしたように「自分を肯定すること」ですが、
それは、
「今の自分と違う良い自分」になって、それを肯定するのではなくて、
今のそのまんまの自分、「ダメな自分」も含めてOKすることです。
「今のありのままの自分」を認め、
それをそのまんまOKすることです。
けれども、自己肯定感の強い人、つまり自己否定の強い人にとって、これは簡単なことではありません。
「なるほど~!分かりました、じゃあそうします」というわけには行かないですよね。
「今のありのままの自分を認めてOKする」って言われても、
このままの自分でいいわけがない!!
そう思っちゃいますよね( ;∀;)
当然です。
それが要は「自己否定が激しい状態」ですから…。
そういう場合はまず、
「このままでいいわけがない!」と言っている自分の中の「声」に気付いてあげましょう。
そして、その声が思っていること、感じていることを聴いてあげます。
どうしてそう思うの?
今のままじゃ何がダメなの?
そんな風に。
その声がどんな気持ちや思いを抱えているのか。
何を恐れているのか。
何故そんなにダメだと思っているのか。
それを探ってみます。
そこには、恐れや不安、
自分への怒りや恨みもあるかもしれません。
私たちは、自分の思っていることや感じていることに、
びっくりするほど気付いていません
こんな風に、「ダメな自分」の言い分や、ダメな自分が思っていること・感じていることを聴いて行ってあげます。
自分の中の、気付いていなかった様々な思いや感情に気付いて行くほどに、
少しずつ、固く冷たくなっていた心がほどけて行きます。
「ああ、そうだったのか」という自分への理解とともに、温かな気持ちが湧いてきます。
そうしていくことで、ゆっくりと、あなたの中に、
自分への優しい目線が育って行きます
ずーっと長く自己否定をしてきた人が自己肯定感を高めて行くには、
それなりに時間がかかります。
でも、時間はかかるかもしれませんが、
自分の心を知って行くことで、確実にそれは育って行くと、
私自身の経験からお伝えしたいのです^^