当方のセッションでは、感情や身体の感覚に寄り添ってよく感じていただくことが、とても大切なポイントになります。
感情や身体の感覚が、「潜在意識」にアクセスするための入り口だからです。
とは言え、感情や身体の感覚を感じにくい性質の方もいらっしゃいます。
そういった方もセラピーはしっかりできますので、ご安心くださいね^^
「なぜ潜在意識にアクセスする必要があるのか?」についてはこちら↓↓↓

今回は、あるクライアントさまのセッションで起きたことを例としながら、「潜在意識の抑圧」と、それをどう紐解いて行くかについて見て行きたいと思います。
感情が「シュッと引っ込んでしまう」
そのクライアントさま(Hさま)は、カウンセリングやセラピーのセッションを受けるのは初めてでした。
Hさまは、セッションを進める中で、感情が出てくることが何度もありましたが、
出てくる度に、あっという間に「シュッと引っ込んでしまう」という状態でした。
これには、Hさまご本人も、かなり戸惑われていました。
実はこれは、特にこうした心理セラピーや「身体の感覚に寄り添う」ことが初めての方には、それなりに良く起こることなのです。
私たちは無意識に、感じたくない思いや感情を「抑圧」している。
私たちは普通、
怒りや悲しみ、寂しさ、無力感などのネガティブな感情や、
「私はバカだ」「私は要らない人間だ」などのネガティブな思いは、
感じたくないし、見たくないですよね。
それらは、感じると(直視すると)、とても不快だからです。
じゃあ、感じないように・見ないようにするためには、どうするかと言うと、
テレビを見たり、本を読んだり、食べたり、飲んだり、寝たり。。。
感じないようにするために、そうしたさまざまな「戦略」を取ります。
それが高じると「依存症」と言われる状態になります。
これが「抑圧」です。
感じたくない感情や、認めたくない思いを、
自分では意識せずに、つまり無意識のうちに、
意識の深い層(潜在意識)に押し込めてしまうのです。
これはあたかも、見たくないものに蓋をして押し込めて、
無くなったかのように隠してしまう感じです。
これは、誰もが無意識に行っている、人のこころに共通した機能のひとつであり、
「無意識に行っている」というのがポイントです。
私たちは、無意識のフィルターを通して世界を体験している。
抑圧した感情や思いは、一見、消えたように思えます。
けれども実は、「顕在意識」から薄れて行っただけで、
無意識(潜在意識)の領域には、それらがそのまま残っている状態です。
顕在意識では、意識の深いところ(無意識・潜在意識)にある感情や思いには、まったく気付くことができません。
(だからこそ「無意識の領域」と言えます。)
そして私たちは実は、
その無意識(潜在意識)の領域にある思いや感情、感覚を通して世界を体験しています。
つまり、ありのままの世界ではなく、
そうした無意識に存在する感情や感覚などの、その人独自の「フィルター」を通した世界を見て、体験しているということ。
これを心理学用語で「投影」といいます。
抑圧した本当の気持ちや思いを見て行く時に出て来る、恐れや抵抗。
さて、話を戻して。
この潜在意識に抑圧してしまった感情や思いを紐解いて行くのが、セラピールーム ComingHomeで行っているセッションです。
けれども、感じたくない・見たくない感情や思いだからこそ、抑圧してしまったわけですから、
「自分と向き合う」と決心して臨んだセッションであっても、
やはり、そういったものを見て行くことに抵抗が生じるのは、ある意味、当然のことと言えます。
Hさまのセッションで起きたこと。
Hさまのセッションでは、感情があっという間に「シュッと引っ込んでしまう」ところをじっくりと見て行きました。
そして何度かセッションを重ねた結果、
「実は、自分と向き合うのを避けているのだ」ということに気が付かれました。
Hさまの心の深いところには、「ガラスのように壊れやすい自分」が居て、
「この自分を外に出したら、粉々に壊れてしまう。。。」そんな風に感じていらっしゃることが見えて来ました。
Hさまにとっては、「セッションを受けて自分と向き合う」というのは、
その「外に出したら粉々に壊れてしまう、ガラスのような自分」を、外に出さなければいけないことだったのです。
そうであれば、
その自分は外に出したくない。
だから自分と向き合うのは避けたい。
そう思っても当然ですよね。
私たちが感情や思いを抑圧する理由とは。
例えば、激しい怒りなどは、「これを出したら周囲を傷つけてしまうかもしれない」と感じて、
「絶対に出してはいけない」と抑圧してしまうこともあります。
あるいは、「こんな怒りは激しすぎて押さえ切れない」「出したらどうなってしまうか分からない」などのように、
自分自身もその感情的な激しさに恐れを抱き、更に強く抑圧する場合。
また今回のHさまのご感想にあるように、
「ガラスのように壊れやすい自分」といった、非常に脆く儚く弱い自己像(セルフイメージ)については、
その脆い自分を守るために、「絶対に外には出さない」と、強く抑圧することもあります。
こうした様々な理由や恐れから、私たちは感情や思いを抑圧するわけです。
セッションの場であっても、それを簡単に表に出す・人に見せるというのは、
当然、とても難しい場合もあります。
「なにか恐ろしいものが出てきそう」という恐れ。
また、セッションで自分の心と向き合い、深く見て行こうとするときに、
「自分の心の深いところから何が出て来るか分からない」
「なにか恐ろしいものが出て来るのではないか…」
そうした怖さを感じる方もいらっしゃいます。
そういう場合は、まず、そこにある恐れや抵抗をしっかりと見て行きます。
「苦しいから早く解決したい」という気持ちで、その恐れや抵抗を無視して先に進もうとしても、
残念ながら、それは難しいからです。
その恐れや抵抗も、大切な大切な自分の一部、
自分の「本当の気持ち」です。
心の深いところから何が出てくるか分からなくて怖いのなら、
その「怖い」という気持ちこそが、
ネガティブな感情を感じたくないと思うのなら、
その「感じたくない」という気持ちこそが、
紛れもない、「今の自分の本当の気持ち」「本心」です。
それを大切にしていくことが、「自分と向き合うこと」のスタートです。
自分の「本当の気持ち」を大切にすることが、大切な「最初の一歩」
今の自分の本心・・・たとえば「今は向き合いたくない」という気持ちがあれば、
それを否定せずに、大切にして受け容れてあげることが、
自分を深く理解し、愛することの、
大きな、そして大切な「最初の一歩」になります。
とは言っても、ここまで見てきたように、本心を受け容れることが簡単ではない場合もあります。
そういうときは、ぜひ、信頼できるカウンセラーやセラピストを頼ってみてくださいね。
Hさまのご感想
それではHさまのご感想をご紹介させていただきます。
(掲載の許可をいただき、全文を掲載させていただきました。)
セッション有難うございました。
私は自分と向き合うのを避けているんだな~と気付きました。
私にとっては初めてのセッションで、
受けるまではもっと単純なもの。
ちょちょっと気になる所を癒せば一気にスッキリなんて考えていましたが、
もっともっと複雑なものだったんだ。
感情出しきってスッキリしたい気持ちと、無意識に抵抗し隠しちゃう自分。
モヤモヤする事も多かったです。
自分と向き合うのが怖く、いつも避けている。
なぜ怖いのかしっくりとは分からない。
いつもモヤモヤしています。 最後のセッションで出会った一人ぼっちの私。
子供の頃からずっとそうだったな。
人との接し方が分からない心細さはずっと感じていたな。
いつもオドオド。
誰といても一人ぼっちな感じ。
ガラスの壊れやすい心を抱えているので、いつも壊れないように必死に守っている。
絶体に出さない、そう思ってる。
誰にも傷つけられたくないという思いと、
もう一つ、なぜかとても恥ずかしいもの、それを出すというのは、裸で人前に出るような感じも感じてるな~と思い出しました。
時々こんなもの粉々に壊してしまいたくなるけれど。
まだまだモヤモヤは残っていますが、自分と向き合うしかないんだな。
やっぱり自分と向き合うの嫌なんだ❗とは改めて気付きました。
Hさまへの私の返信がこちらです。
セッションでもお伝えしましたが、「自分と向き合うのが嫌だ」というのは、決して悪いことではありません。
大切なのは、まず、そのご自分の「本当の気持ち」に気付くことです。
そこを見て見ぬようにして、先に進むことはできないからです。
ガラスのように脆いご自分。
「そこだけは守りたかった」という、心の底からの叫び。
Hさまがそんな風に思っていることには、ちゃんと原因がありますし、
その思いがあったら、セッションだからと言って、人に内面を見せることは怖くて当然ですよね。
「自分と向き合うのが嫌だ」という 本当の気持ちを、
どうぞ大切にしていただけたらと思います。
それが「自分を受け容れる、自分を愛する」ということです。
「理屈では分かっても難しい…」と感じる方へ。
実際にセッションで変化を実感された方のお声です。


